東京都栄養士会 栄養ケア・ステーションの取組

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東京都栄養士会 栄養ケア・ステーションの取組

東京都栄養士会 上野俊

 公益社団法人東京都栄養士会栄養ケア・ステーション(以下栄養CS)は、(公社)東京都栄養士会が栄養ケアを提供する地域密着型の拠点として、地域住民、自治体、健康保険組合、民間企業、医療機関、薬局などを対象に、栄養相談、特定保健指導、セミナー・研修会講師、調理教室の開催、配食支援など、食・栄養に関する幅広いサービスを展開しています。

 栄養CSには2つの種類があります。1つは都道府県栄養士会が設置・運営する栄養CSです。都道府県栄養士会の栄養CSは、栄養ケア・センター機能(人材育成事業、認定CS支援、委託事業の振り分け)を有し、診療報酬や介護報酬に位置づけられている栄養CSも担っています。もう1つは、認定栄養ケア・ステーション(以下認定栄養CS)です。認定栄養CSは、令和2年9月現在、全国に207拠点、東京都内に60拠点あります。認定栄養CSは住民にとって最も身近な存在の栄養ケアの拠点となっています。

 認定栄養CSの業務は、(1)栄養相談(以下7、8、9を除く)、(2)特定保健指導、(3)セミナー、研修会への講師派遣、(4)健康・栄養関連の情報、専門的知見に基づく成果物(献立等)等の提供、(5)スポーツ栄養に関する指導・相談、(6)料理教室、栄養教室の企画・運営、(7)診療報酬・介護報酬にかかる栄養食事指導とこれに関連する業務、(8)上記以外の病院・診療所などの医療機関と連携した栄養食事指導、(9)訪問栄養食事指導、(10)食品・栄養成分表示に関する指導・相談、(11)地域包括ケアシステムにかかる事業関連業務となります。

 健康寿命の延伸において「食べることの維持」を支援するのは管理栄養士・栄養士です。介護予防における管理栄養士・栄養士の役割は、(1)食と栄養の専門職であり、低栄養や嚥下困難者の支援、(2)地域ケア会議において適切な助言を行うと共に必要があれば専門職として介入、(3)介護予防に取り組む他職種と連携して効果的な取り組みを行う、(4)共食の場を支援して低栄養を早期に介入支援する、(5)自治体と連携して通所支援・訪問支援を行い住民の健康増進・介護予防に寄与することです。

 多職種と連携し地域住民にとって身近で相談できる存在であるために、東京都栄養士会栄養CSがセンター機能の役割を果たしていきたいと考えています。そして都民の一番近くにいる認定栄養CSの拡大と区市町村施策への参画を目標に、地域包括ケアの推進に寄与していきたいと思っています。

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