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- 飯塚姉妹 症例検討ケース7
2月4日(木)20:15~ 症例検討 第7回
参加者:五島・藤巻・前田(島根県)・木下(滋賀県)・佐藤(鹿児島県)・鈴木・飯塚・野村
患者紹介
• 患者:91才 女性
• 既往:アルツハイマー型認知症
• 現病歴:右上顎歯肉癌末期・・・抗がん剤1クールのみ行い副作用強く中止。
• ADL:自立
• 食事:経口摂取 2食/日
• →退院直後は5分粥/ペースト食を摂取していたが現在は副食含め常食を摂取。
• 排泄:自立。オムツ着用なし。
• 家族:KPは息子様だが、独居
サービス週間スケジュール
• 毎日 訪問看護 ※往診医は月2回。※歯科診療はなし
• デイサービスに週4回通っている
現状の口腔内
~個人情報保護のため省略~
現在使用している口腔ケア物品
• 歯ブラシ・スポンジブラシを使用
• 水飲みの口腔ケアであったため、下記の物品使用開始
問題点・課題
• 腫瘍部が過敏となり、自己でのケアが不十分
• 腫瘍部に食物残渣が溜まりやすい
• 感染のリスクが高い→自己でのケアに対する理解が乏しい(認知症特有?)
• 白苔?はとっても良いものか・・・
• 口腔ケア物品を2種類ほど試し、今使えるものにたどり着いたが購入先がない
【ミーティング内容】
・痛みに対しては歯ブラシやスポンジブラシを目の細かいものへ変更する。
・口腔ケア後の保湿剤は必須。市販で購入できるコンクールなどおすすめ。
・デイサービスでのケアを提案してみてはいかが?
・いろいろな物品を使うと混乱を招いてしまうため1本化するのがよいのでは?
・資材に関しては近隣の歯医者もしくは通院している病院の売店で購入しては?
・環境整備や物品整備が整うとケアや手技が確立していなくてもある程度カバーできるのでは?
・義歯に食物残渣が付くのであれば再調整を依頼すべき。
・肉芽はこすればこするほど増えていくので要注意!
・腫瘍部分については極度に易出血性、 愛護的にスポンジブラシで表面のみを優しく清掃するに留める。 (出血により逆に口腔衛生状態が悪化することがあるため)
・一度出血させると新たなかさぶたを作り清掃しにくくなるので 出血させない、させたら止血してから口腔ケアは終えるように意識しする。明らかな腫瘍部分は基本的に機械的刺激を与えないようする
・病変部の白苔については、実際の症例を見ておりませんので想像になりますが、 腫瘍の壊死組織もしくはカンジダのいずれかの可能性が示唆されるか。 壊死組織であれば病変の積極的な剥離は避けて、 出血等に細心の注意を払い可能な範囲で軟毛ブラシやスポンジブラシでの清掃が必要。 またカンジダが被ることが多々あるので、もしそうであれば 腎機能等全身状態に応じた抗真菌薬を併用しながらの口腔ケアも検討することが多い。
・病変周囲の感覚過敏、疼痛については、 表面麻酔薬を塗布、もしくはキシロカインアズノール含嗽をしてから清掃することが多いです。 痛みがある方の口腔ケアですが、キシロカインビスカスやゼリーの使用が考えられるが 誤嚥には注意が必要。
Facebookでも報告いたします。
次回 3月11日20:15~ オンラインにて実施予定
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