”食べる”側面を支える①

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1.”あなたにとっての食べること”

私は小学生の頃このような話題でよく盛り上がりました。
「もしなー明日世界が終わるとしたらやで、最後に何食べる?ホンマにそれしか食べられへんねん。」
「なんやろ…お母さんの唐揚げか…春巻きかな。めちゃくちゃ美味しいねん。うちの春巻。」
まさか自分が誰かの”最期の食べる”に立ち会う仕事に就くとはこの頃は微塵も思っておらず、”最後は””最期”を意味することもあるということも、言葉の重さも知らぬままキャッキャと笑いながら話していたことを思い出します。
このコラムをお読みのあなたは最期に何を食べたいですか?旅行先で食べた松阪牛ですか?それとも行きつけのお寿司屋さんのマグロ。「とにかく冷たいビールがあればいい!(私の母)」という方もいるかもしれません。考えただけでも笑みがこぼれますね。
もし、その一品を食する際、このような条件がついたらどうでしょうか。
「朝8時から10分間で、窓のない無音の部屋で、お面をつけた人の介助のもと無言で全て食べ切ってください。」
この条件を耳にした時、一体どれほどの方がそれでも心からその一品を食したいと思うのでしょうか。このような条件は“食べる”ことへの何に影響するのでしょうか。そして何を生み出すのでしょうか。
私は”食べる”にはいつ(日時)、誰(何人)と、どのような場所でどのように食べているのかが含まれていると考えています。もちろん誰が作ったのかも大切です。食する一品のみではなく、このような”環境”も食べることを創り出すとても大切なエッセンスです。このエッセンスが自分好みであればあるほど食事が心地よい空間となり、思い出深いイベントになるのだと考えています。
十人十色、唯一無二の”食べる”を可能な限り尊重し大切にできる、そんな当たり前の環境を支えられるそんなセラピストで有りたいと思っています。

えん訪問看護リハビリステーション 言語聴覚士 菅野 小百合

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