超高齢社会の中で、人は皆年齢を重ねると気力体力が衰えていき、その進み方は個人差があります。高齢者の食事は低栄養やフレイル、サルコペニアなどに繋がる問題が多く、特に筋肉量が減少することは、転倒骨折、ADL低下、各種疾病を引き起こす要因となります。
人間が生きている間、食べるという行為を続けていく中で「食を支援する」とはいろいろな立場からの考え方があると思いますが、その人の食を支えて助けになり、力を貸すことを意味すると思っています。
「口から食べる」ことは人生に楽しみや生きがいをもたらす働きがあります。人生最期の時はチューブではなく、自分の口で食べたいという思いは誰もが切に願うところです。ご本人の希望に沿った食事を続けられて、介護者の負担にならないようにすることも大切です。
「食は命なり」とは江戸時代中期の観相学の大家、水野南北の言葉です。食の支援は体の生理機能だけではなく、生きる力や食べる意欲を引き出すことも伝える側として大切な要素です。
食べる幸せを支える、「食べられる街づくり・新宿」を目指す中で、薬局という地域の健康ステーションという立場から微力ながらもご本人やそのご家族に寄り添える、そんな管理栄養士でありたいと思います。
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